なんだかいろいろと怖いことを書いてしまった。
長年にわたり、男尊女卑体制と言われる社会が続いてきたのは、どうも男の権力者の女に持つ印象がすこぶる悪いのが最大の原因のようだ。
妻。恋人。男にとって、最も身近な存在だ。
そしてその最も身近な存在が男慣れしていたり、精神的に不安定だったりして、女を勘違いしたまま政を行うのだから、世の女性たちの反感を買うのは当たり前だった。
女の数は権力の象徴とも言われてきたが、なるほどこういうからくりがあったのだ。
権力が大きければ大きいほど、承認欲求の強い女が大勢、妻として、恋人として名乗りをあげる。
関係を持てば、やがて気分が悪くなってくる。実際、浮気をする女も少なくないのかもしれない。
そして別の女と関係を持つ。次はうまくいくかもしれない……。
美人は国を傾ける。
この言葉の『美人』とは、二重まぶただとか、鼻筋が通っているだとか、そういうことではなく、権力者を夢中にさせてしまう女、という意味だ。
現代人の考える『美人』は写真や映像に映える顔立ちをした人のことだ。対面と、写真や映像では人に与える印象は多分違っている。
そういう意味でも、私たちはずいぶんと昔の人とすれ違ってしまっている。
私は、抑圧というものは、勘違いがもとで起きると思っている。
岡村氏の騒動を見る限り、男性というものは女の拒絶反応というものを、受け入れられないのだろうか。感覚的には、大昔の男性が、女の生理出血を受け入れられかったというのと同じだろうか。
だが確実にそれは存在する。しかし、恋愛も成立しにくくなっている。
恋愛に縁のない人でも、子どもがほしい人はいるだろうが、現代には人工授精という、肉体関係を持たずとも子どもを授かれる(かもしれない)魔法が存在する。いずれ、子どもを持つ方法としては一般化していくかもしれない。そしてゆくゆくは……
処女や童貞のまま生涯を終えるのが当たり前になっていくかもしれないが、仕方がない。
岡村氏がパンドラの箱を開けた、と言われるのはそういう意味だと思う。